:::

最新のお知らせ

:::

2021年「第10回村上春樹国際シンポジウム」発表者募集のお知らせ

最新のお知らせ
ポスター:落合由治公告の期日:2020-08-21
 2021年「第10回村上春樹国際シンポジウム」発表者募集のお知らせ
 
 
1. アジェンダ
国境と民族を越えて受容されている日本の作家・村上春樹に関連した研究のグローバルな学術交流と研究成果を図り、語学、文学、教育学、文化人類学、社会学、経営学、翻訳学、心理学、比較文学、比較文化、文芸学などの様々な視野で「村上春樹学」の意義を捉えるために、淡江大学では、台湾初の「村上春樹研究センター」(2014年8月)を設立し、定期的に1年に1度「村上春樹国際学術研討会」を開催することにいたしました。
 
 
2. 主題 村上春樹文学における「逸脱」(deviation)
逸脱とは、本来の筋道や決まった範囲から逸(そ)れることである。そして、古今東西のあらゆる文学作品・テクストが、常に別の文学作品・テクストを取り込んで自らのものにしたり、変容・変貌・変性させたりすることに拠って、生成される形象物であるとするならば、吸収と変形を生じさせる作用の一つに〈逸脱〉があると考えられる。
 
 
3. 募集内容
各自の専門領域の角度から上述の主題あるいは相関主題の未発表の学術論文教育・研究報告。発表は一人一篇とします。二重投稿や既発表の再投稿はご遠慮ください。
 
 
4. 主催者
淡江大学村上春樹研究センター・淡江大学日本語学科
 
 
5. 場所 淡江大学淡水キャンパス (予定)
 
 
6. 時間 2021年6月5日(土)・6日(日)
 
 
7. 使用語言
中国語、英語、日本語の使用可能(通訳を準備 基本的には日本語を共通語とする。
 
 
8. 発表時間
   口頭発表 20分鐘、討論5分鐘
   ポスター発表 規定時間に場所で展示。展示時間に発表者は会場で質疑。
以上の発表内容は、種類ごとに登録順番に編集し、大会当日の会議論文集に收録します。2種類の学術的価値は同等です。大会後、再度論文を募集審査し、『村上春樹研究叢書』に掲載する論文を選定いたします。
 
 
 
9. 応募方法
 
応募時には「村上春樹研究センター
 
http://www.harukistudy.tku.edu.tw/main.php)」の大会案内サイトの該当ページから申込用紙をダウンロードし、ご記入の上、20219月5(土曜日)までに、村上春樹研究センター・アシスタントの鈴木隆弘<m1ay1ohfnck@icloud.com>へ電子メールでお申し込みください。
 
 
10.    審査方法
発表要旨について準備委員会で審査後、受け入れる発表の本数と発表者の人数を決定。
 
 
11.    発表受諾通知
審査結果は202010月12(月曜日)前に通知。
 
 
12.    発表論文全文締め切り
2021年5月2日(日曜日)。締め切りを過ぎたものは棄権とします。
発表の採否に関わらず、応募資料は返却いたしませんが、個人情報は必ず厳格に保護いたします。
 
 
13.    問い合わせ
淡江大学村上春樹研究センター事務局
電話 +886+2-2621-5656内線2958(曾秋桂主任)、内線3590(鈴木隆弘助理)
メール m1ay1ohfnck@icloud.com (鈴木隆弘助理)中国語、日本語、英語 可
 
 
14.    補足
日本での開催を第一優先に考えておりますが、新型コロナウイルス感染症の流行状況を鑑み、上記を予定しております。状況が緩和された場合、開催期日、開催場所は変更されることがあります。淡江大学村上春樹研究センターサイトで随時、ご確認くださいますようお願い申し上げます。 

10回テーマ:村上春樹文学における「逸脱」
 
 逸脱とは、本来の筋道や決まった範囲から逸(そ)れることである。そして、古今東西のあらゆる文学作品・テクストが、常に別の文学作品・テクストを取り込んで自らのものにしたり、変容・変貌・変性させたりすることに拠って、生成される形象物であるとするならば、吸収と変形を生じさせる作用の一つに〈逸脱〉があると考えられる。
〈逸脱〉は、標的とする作品の表現・構造・主題・方法の中に、撞着・矛盾・乖離・背反・背馳・齟齬などを発見することで、作品を解体し同時に構築する。しかも〈逸脱〉して発生した事件は、事態が終息しても原状回復されるとは限らない。この点で村上春樹文学で〈逸脱〉した例は、主人公がもともと生きていた世界から、通常は使わない特殊なルートを用いたために平行する別世界へ移行してしまい、そして再び新たな別世界へと移行してしまった『1Q84』が典型であろう。あるいは『ねじまき鳥クロニクル』や『騎士団長殺し』も同様であろうか。
今回のテーマについて発案者が伝えたいとすれば、長短篇の小説の本文は言うに及ばず、それらの著作のまえがきやあとがきや参考文献、またはエッセイや紀行文においても事実そのままを記述しているとは思えない〈作家・村上春樹〉の表現世界では、常に〈逸脱〉が起きており、それにもかかわらず既視感や反復に苛まれることも少なくない、ということになろうか。今回も参加者・関係者の考える〈逸脱〉の諸相に期待したい。
(以上、2020626日、識す。齋藤正志)
 
最後に時間を改正する:2020-08-21 AM 9:20

友善連結

cron web_use_log